ソーラーパネルとコンセント(AC給電)を組み合わせた電源システムです。
太陽光発電を行いつつ、バッテリー残量が残り少なくなるとコンセントからの給電に切り替わる仕組みです。「電気代を抑えたいけれど、悪天候などにより電力の供給がストップするのは困る」といったニーズに適しています。
太陽光発電
太陽光発電は「ソーラーパネルを用いた発電方法」です。日光を受けることで電力が生成されます。
日光さえあれば、配線を介さず独立して発電ができる点が特徴のひとつです。再生可能エネルギーによる発電なので地球環境にも配慮することができます。
しかし、逆に言えば日光がなければ電力を生み出すことはできません。雨天など悪天候の場合はエネルギー生成量が大きく落ち込んでしまいます。そのため、雨天をあらかじめ考慮した発電システムの全体設計が必要となります。
バッテリー
ソーラーパネルは電力を生成できても蓄えておくことができません。そのため、蓄電にあたっては「二次電池」を備えておく必要があります。一般的に、蓄電池や充電池と呼ばれるバッテリーです。
主な二次電池の種類に関しては、以下のリンクから詳細をご参照いただけます。
ソーラーパネル、蓄電池、制御装置といった部材をセットにすることでひとつの電源システムを構築できます。
コンセント(AC給電)
電気機器を使用する際において、通常用いられる電源です。
使用方法は簡単で、コンセントにプラグを差し込むだけ。一般的に、家庭用のコンセントは「AC100V」の給電が可能です。直流用の機器を使用する場合、AC/DCコンバータなどを用いて電圧を変換する必要があります。
メリットとして、最も簡易で安定した電力を使用できる点が挙げられます。プラグを差し込むだけなので、バッテリーなどを備えておく必要もありません。
一方、デメリットとしては、機器の設置場所付近にコンセントが存在していることという「位置環境に左右される」という面があります。また、配線を這わすことになるため、場合によっては剥き出しの状態となり美観を損ねる原因となります。
屋外環境においてはコンセントが使用できないケースも頻繁にみられますが、整備されていればファーストチョイスとなります。
屋外電源の問題点
上述した「太陽光発電」と「コンセント」には、互いにはっきりとしたメリット/デメリットがあります。これをまとめると、以下のようになります。
メリット
デメリット
互いのメリットは享受しつつ、デメリットを無くしたい…。こうした思いから、当社では2つの電源を組み合わせることで、ソリューションとなる「ハイブリッド電源」を開発しました。
太陽光発電とコンセントの組み合わせ
組み合わせという通り、2つの電源を併せもつ構造となっています。
しかし、同時に発電したり放電したりすると制御が複雑となり効率が悪化してしまいます。そこで、メイン電源とサブ電源に役割を分け、それぞれの機能を明確にすることで補完し合う関係性を創り出しています。
メイン電源
主電源には、「太陽光発電」を用います。太陽光発電の特徴は、独自に電力を生み出すことができる点にあります。日々の運用に電気代をかけることがありません。
また、二酸化炭素の排出量を削減できるため脱炭素化の取り組みにも貢献できます。こうした運用上のメリットを生かすため、メインの電源には太陽光発電を利用しています。
サブ電源
次に、メイン電源を補完する役割として「コンセント給電」を充てます。太陽光発電の主な弱点は、天候により発電量が変化してしまうことです。
常に安定した電力供給とならないため、電気機器の動作がストップしてしまうリスクがあります。そうした事態に備え、バッテリーの残量が少なくなった場合にサブ電源に切り替える機能を追加しました。
電源の用途例
ハイブリッド電源は、屋外において機能の停止を避けたい場面で用いられます。
看板/標識
電飾機能を備えた看板や標識などの表示板です。消費電量が比較的大きい電子看板(デジタルサイネージ)でもご利用いただけます。
照明
街灯や門灯といった照明器具です。イルミネーションなどの電飾にも使用することができます。
カメラ
防犯やセキュリティを目的としたカメラに電力を供給できます。通信機器と組み合わせることでネットワーク上からの操作が可能となります。
通信機器
ゲートウェイやルータなどの通信機器に電力を供給できます。屋外における無線通信設備を整えるのに役立ちます。
製品の詳細
お読みいただきありがとうございました。
「ソーラーパネルとコンセントの組み合わせ」に関する詳細情報につきましては、下記のリンクをご参照ください。電源システムの設計や仕様変更にも対応しています。ご要望の際はお気軽にご相談ください。