ソーラーパネルとコンセントのハイブリッド発電
「ソーラーパネルを用いた太陽光発電」と「コンセントからの給電」を兼ね合わせた電源システムです。
メイン電源として太陽光発電を活用しつつ、バッテリーの電力不足が発生した際にコンセントからの電力供給を行います。「太陽光発電を用いたいが悪天候が続き電力供給がストップすると困る」「電気代を節約するためにソーラー発電を利用したい」といったご要望にお応えします。
電源システムの仕組み
太陽光発電(主電源)
メイン電源として、ソーラーパネルが生み出した電力を用います。生成した電力はバッテリーに蓄電され、接続している電気機器の電力消費に充てられます。また、太陽光発電を行うため直射日光が当たる設置環境であることが求められます。(※基準として、「晴天日に2~3時間以上の直射日光が当たる場所」を目安にシステムを設計します)
コンセント(補助電源)
バッテリーの残量が一定以下を下回ると、自動的にコンセントからの給電に切り替えられます。これにより、電気機器への電力供給およびバッテリーの充電を行います。電気機器の動作をストップすることなく、継続して使用できる利点があります。バッテリーに一定以上の蓄電量が回復すると、再び自動的に太陽光発電へと切り替わります。
ハイブリッド電源の特徴
電気代の削減
基本的な機能として独自に電力を創り出すため、外部からの消費電力を抑えられます。全ての消費電力を太陽光発電で賄った場合、電気代は一切かからず”ゼロ円”となります。ランニングコストを大幅に削減することが可能です。
脱炭素と省エネルギー
再生可能エネルギーによる電力生成により、二酸化炭素の排出量を削減できます。太陽光をエネルギー源にした発電方法であるため、電力の生成時に温室効果ガスを排出しません。省エネ機器のひとつとして、環境問題の改善に貢献します。
クリーン化の発信
企業活動や地域づくりなどにおいて、環境性を意識したクリーン化の取り組みは重要な戦略項目となっています。ソーラーパネルによる発電の可視化により、環境問題への取り組みを外部に発信することができます。
機器への電力供給を維持
ソーラーパネルによる発電は天候に左右される面があり、悪天候が続くと蓄電が底をつく恐れがあります。ハイブリッド電源は、補助役としてコンセントからの電力供給を用いており、悪天候の場合でも機器の動作を維持します。
従来の問題点とソリューション
電気代の高騰リスク
当然のことながら、コンセントからの給電には電気代が掛かります。
燃料費が高騰すると電気代に反映されるため、費用が上昇する危険を抱えることになります。ひとつの電力源に固定する調達方法はリスクが高く、その回避手段が必要となります。
この点において、ハイブリッド電源は費用上昇のリスク軽減に繋がります。
【ソリューションポイント】
ハイブリッド電源は、基本的に太陽光発電の電力で消費分を賄います。電気代が発生するのはバッテリーが充電切れを起こした場合のみとなります。運用費の発生自体を極力制限することにより、費用面のリスクを管理できます。
脱炭素化の取り組み
持続可能な社会を目指すうえで、電力・エネルギーは関心が高い分野です。
化石燃料への依存を減らしていく中で再生可能エネルギーの普及が進められていますが、まだ十分な水準であるとはいえません。
【ソリューションポイント】
ハイブリッド電源の活用により、エネルギーの地産地消を進めることが可能です。生み出した電力をその場で使用する、という形態になります。大規模な蓄電設備や送電機能などを備える必要がなく、シンプルで使い勝手の良い電源です。脱炭素化に向けて、個々で削減可能なCO2量は僅かですが、蓄積していくことでまとまった排出量の減少となります。
天候による発電リスク
ソーラーパネルによる発電は、天候によって生み出す電力量が変化します。
晴れていれば順調に電力を確保できますが、曇りや雨では発電量が落ち込みます。そのため、無日照期間を想定した多少オーバースペックなシステム設計が必要となります。
バッテリー残量が無くなった場合は機能を一時停止するなど、運用面での管理が求められます。
【ソリューションポイント】
ハイブリッド電源は、ソーラーパネルの発電リスクをコンセントからの給電でカバーします。また、ソーラー発電システムを最低限のスペックで構成できるため、コスト削減に繋がります。加えて、接続機器の機能を維持することができ、安定性を向上しています。
ハイブリッド電源の用途例
看板/標識
電飾機能を備えた看板や標識などの表示板です。消費電量が比較的大きい電子看板(デジタルサイネージ)でもご利用いただけます。
照明
街灯や門灯といった照明器具です。イルミネーションなどの電飾にも使用することができます。
カメラ
防犯やセキュリティを目的としたカメラに電力を供給できます。通信機器と組み合わせることでネットワーク上からの操作が可能となります。
通信機器
ゲートウェイやルータなどの通信機器に電力を供給できます。屋外における無線通信設備を整えるのに役立ちます。