避難標識の設置目的
大阪市中央区においては高層マンションの建設が進んだことにより居住者が増加しています。加えて、多数の外国人観光客が訪れる観光地にもなっています。その結果、ビジターの流入が進んで夜間人口の増大が見られています。
南海トラフや首都直下型地震によって大規模の震災が想定される中、夜間帯の災害時や停電時における避難誘導が必要との認識が高まっていました。
そうした状況下における防災整備として、太陽電池内蔵のLED避難標識「デザインソーラーパネル」をご導入いただきました。
避難標識の設置は「大阪市新事業分野開拓事業(ベンチャー調達制度)」にて実施されました。ベンチャー調達制度とは、新規性があり優れた特性を有すると認められる商品を大阪市が認定し率先して購入することにより、企業の販路開拓支援と良質な行政サービスの提供を目指して実施されている制度です。
デザインソーラーパネル避難標識とは
太陽電池が露出しない外観性
ソーラーパネルの受光面に表示板を重ね合わせた「一体的な発電構造」を構築しています。太陽電池の黒色で機械質な外観が露出せず、設置場所の景観を損なう心配がありません。
コードレス仕様でどこにでも設置可能
自ら電力を生み出すため、外部の電源設備は一切不要です。建物壁面や道路上といった電気工事が困難な場所にも簡単にご導入いただけます。低消費電力のLEDにより明け方まで明るく発光し続けます。
市販の充電式単三蓄電池をバッテリーに採用
市販の「充電式ニッケル水素単三蓄電池」をバッテリーに採用しています。一般的な電池交換の要領で容易かつ安価なメンテナンスが可能です。(※およそ5~6年に1度のみ)
避難標識の導入による効果
昼夜を通した避難所の案内
区内の災害時避難所に導入され、視認性の面で効果的なメリットが生まれています。例えば、避難所の玄関・出入り口など目立つ場所に標識を導入したことで、その建物が「災害時に避難すべき施設」であることを昼夜を問わず識別できるようになりました。また、外部電源を使用しないため災害による停電時にも照明が点灯する安心感があります。表示内容はユニバーサルデザインおよびJIS規格に沿ったピクトグラムに対応。国籍や居住歴にかかわらず、ビジターの方々にも内容を理解していただけます。
メンテナンスコストの軽減
従来のソーラー製品では高額なバッテリー交換費用が必要となっていました。これがネックとなり適切なメンテナンスが実施されないケースがありました。デザインソーラーパネルは量販店で購入可能な「充電式単三蓄電池」を採用。簡単で安価な管理を実現しています。