ゼロエネルギービルのエントランス設計

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持続可能な未来に向けた建物設計の最新トレンドである“ゼロエネルギービル”。今回はそのエントランスに焦点を当て、省エネルギーとデザインの融合について探ってみたいと思います。これはビルの設計をする人々に向けた内容です。エントランスの重要性や具体的な取り組みについてご紹介します。

ゼロエネルギービルとは

まずは、ゼロエネルギービルについて簡単にご説明します。

ゼロエネルギービルとは

「建物が年間で消費するエネルギー量と同等のエネルギーを再生可能エネルギー源から供給すること」を目指した建築物です。建物自体がエネルギーを作り出す機能を保持する点がポイントです。

これを言い換えると、”発電した電力を使い切ることなく持続可能なエネルギーサイクルを実現しよう”という取り組みです。エネルギーの自給自足、電力供給における環境問題の解決がその目的です。

エネルギーの自給自足や省エネ設備には初期投資が必要となります。長期的な視点で見れば投資費用は大きくなります。しかし、その一方で費用を上回る”経済効果”をもたらすことができるとされています。

ここでいう経済効果とは、「環境問題への取り組みと目標の達成」「持続可能な事業の推進」といった項目を指します。社会的な問題への取り組みやリスク管理のための経済行動だといえます。ステークホルダーからの評価やサステナビリティの面から関心が高まっている分野であり、コストだけでは測れない価値をもちます。

それでは、具体的な運用に目を向けてみます。エネルギーを創り出す「創エネ」と消費エネルギーを削減する「省エネ」。ゼロエネルギービルの実際の運用はこの2つの概念から成り立ちます。

創エネ

ゼロエネルギービルの目的を達成するために「電力エネルギーを発電する」ことです。

主に、太陽光や風力などの自然エネルギーが用いられます。具体的には、建物自体や敷地内に発電機器を設置します。そして、バッテリーなどの蓄電装置を使って生み出した電力を保存します。消費のタイミングに合わせて蓄電エネルギーを使用するようなイメージです。

省エネ

ビルの運営において「消費するエネルギーの総量を減少させる」取り組みです。

断熱性能および冷暖房効率の向上、LED照明の導入など、様々な省エネ技術を採用して行われます。また、高性能な建材や設備の使用でも効果があります。熱や冷気の逃げを防ぎ、エネルギー消費の無駄を減らします。

 

ゼロエネルギービルのエントランスの役割とは?

エントランス

次に、ゼロエネルギービルのエントランスが果たす役割について考えてみます。

エントランスは”ビルの顔”であり、利用者にとっての第一印象を左右する大切な場所です。また、省エネルギーをアピールする観点からも重要となります。エントランスの整備により、企業の情報を発信する「表現の場」として演出することができます。

持続可能性の面でも、設計者は省エネルギーとデザインの融合を図りながらエントランスを魅力的な空間にすることが求められます。

 

省エネルギーとデザインを両立させるエントランスの設計アイデア

ビルエントランス

設計のアイデア

具体的な取り組みとしては、以下のような設計アイデアが挙げられます。

太陽光パネルを利用したエネルギー供給:ゼロエネルギービルでは、主に太陽光パネルを用いて自己供給するエネルギーを増やす取り組みが採用されています。ソーラーパネルは導入しやすく効果を得やすい創エネ設備です。これは、エントランスにおいても同様のことが言えます。太陽光パネルによりエネルギーを効率的に供給できるようになります。

自然光の効果的な利用:エントランスには自然光を積極的に取り入れることが重要です。これにより、省エネルギーと快適性を両立させることができます。但し、方角により日当りの時間帯などが変わるため事前の調査が必要となります。具体的には、窓を大きく設置するなど自然光を最大限に活用する工夫が必要です。

施設内のエネルギー効率を高める工夫:高効率な照明や空調システムを取り入れることで施設全体のエネルギー効率を向上させることができます。例えば、LED照明を使用したり省エネ型の空調設備を導入したりすることがポイントです。

エントランスのデザインについて考える要点

次に、エントランスのデザインについて考えるポイントをご紹介します。

関連産業との協力:エントランスの設計においては、造園業や照明デザイン業者等との協力が重要です。持続可能な建築の観点から、できるだけ地元の関連産業との連携を重視しましょう。素早いメンテナンスや柔軟な修繕が可能となります。環境への配慮を図りながら魅力的なエントランスを実現します。

快適な利用者体験を追求:エントランスは利用者の第一印象を左右する場所です。快適性を追求し、利用者にとって心地よい空間を提供することが重要です。広々とした空間や快適な温度・湿度管理、使いやすい設備などを考慮しましょう。

環境への配慮とアピール:ゼロエネルギービルのエントランスは、省エネルギーの取り組みを具体的にアピールする場でもあります。設置された太陽光パネルや省エネルギー設備、環境にやさしい素材などを積極的にPRするようにしましょう。

 

ソーラーパネルを活用した表示板

スタンド看板

当社では、ソーラーパネルを用いた表示板の開発・製造を行っております。

太陽光発電により、創エネおよび省エネの観点からCO2排出量の削減に貢献します。また、外観からソーラーパネルを視認できるため、環境問題への取り組みをアピールする役割も担います。

ソーラーパネル内蔵型LED銘板の詳細については以下のリンクをご参照ください。

 

ゼロエネルギービルのエントランス設計 まとめ

ゼロエネルギービルのエントランスは、省エネルギーとデザインの融合を追求する必要があります。省エネルギーの取り組みはエネルギーコストの削減だけに留まりません。環境への貢献や企業のイメージ向上にもつながります。積極的に省エネルギーの概念を取り入れることが重要です。魅力的なエントランスは利用者に心地よい印象を与えるだけではありません。持続可能な未来に向けた建築の一翼を担う存在にもなります。ぜひ、新たなエントランスの設計に積極的に取り組んでみてください。

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