避難誘導標識の導入(広陵町様)
- 目的
- 災害種別の表記と避難マップを掲示し避難行動を補助する
実際に災害が発生した際には誘導灯としての役割も果たす - 導入製品
- SLB-S04(スタンド型)
- 設置方法
- 自立スタンド
避難誘導標識の導入背景
地理環境と転入者の増加
広陵町は奈良県西部に位置する閑静な住宅街です。
広陵町の西側には隣接する香芝市にまたがって真美ヶ丘ニュータウンが形成されています。真美ヶ丘ニュータウンは1970年ごろより開発が行われ、大阪市街地までのアクセスの良さから人口の流入が進みました。そのため、同地域には転入者が多く町の地理に疎い方も多くおられます。また、歴史的な資源が多い奈良県は観光客などのビジターも多く集まります。
避難所への誘導案内
こうした転入住民やビジターが日常的に防災情報に触れる機会を創出するための取り組みとして、避難所への誘導案内を行う標識の設置が企画されました。生活圏において普段から避難情報を目にしてもらうことで「災害時に退避すべき場所である」といった認識を高めてもらう意図があります。
避難誘導の案内と課題点
実際の避難誘導標識の設置に関しては、次の観点から製品の検討が行われました。
「夜間に災害が発生したときにも表示内容を視認できる」「誘導灯の役割も果たす機能がある」「設置費用および維持費用をなるべく低く抑えられる」「掲出すべき情報についてコンサルティングが可能である」という4つのポイントです。
デザインソーラーパネル避難誘導標識による問題解決
発電構造
「デザインソーラーパネル」は、太陽電池を内部に搭載した構造をもつ内照式標識です。
発光機能
電気工事や配線設備を施すことなく表示内容のライトアップが可能であり、夜間の視認性確保に役立ちます。
以下の特徴から求められるポイントを満たしていると評価をいただきました。
任意のデザインで制作が可能
これまで数々の自治体向け避難誘導標識を制作してきた担当者により、同町のご意向を確認しながらオーダーメイドでのデザイン作成を承りました。避難所であることを示すピクトグラムや方向表示の他に、周辺地域の安全性や災害リスクを示す防災マップを併せて記載しました。
停電時にも発光が可能
デザインソーラーパネル避難誘導標識は、日光を受けて発電したエネルギーにより照明を点灯します。
停電によって電力供給が遮断された場合でも表示内容をライトアップし続けます。また、バックライト方式のため識別性が高く、夜間においても表示内容をはっきりと映し出すことができます。加えて「標識の足元を照らす灯りも欲しい」とのご要望を受け、スタンドにソーラー式のフットライトを取り付けています。
弊社では、お客様のご要望に応じた仕様の変更にも柔軟に対応させていただきます。
コストを低減できる
まず、電気の引き込みや配線機器が不要となるため工事費用を全て削減することが可能となります。次に、工事費用以上に配慮しなければならないのが「ランニングコスト」です。ソーラーパネルを用いた製品の場合、電力を蓄積しておくためのバッテリーが必要不可欠であり、そのコストは決して小さくありません。
デザインソーラーパネルはバッテリーに「市販の単三蓄電池」を採用しています。量販店で安価に購入できるうえ、通常の電池を取り換える方法でメンテナンスを簡略化しています。
避難誘導標識の導入による効果
防災の啓蒙
避難誘導標識のスタンドには、防災拠点であることを示すピクトグラム、出入口の方向とその距離、名称が記載されています。夜間になるとこれらの情報が明るく照らし出されます。
付近を通行する住民の方の誘目性を高め、平時からの防災情報の発信による啓蒙を行っています。
あらゆる人が利用できる環境の整備
表示内容には日本語以外の外国語表記も記されています。国籍を問わず多様な人々への安全配慮を行っています。
また、内閣府より通達されている災害種別に応じた表示(JIS規格)にも対応しています。各人が避難所の安全性を判断し、自発的な避難活動を実施するために活用が求められる表示です。避難誘導標識の効率化を高め、より安全な防災インフラの整備に役立っています。