【千葉県九十九里町様】DSP避難標識の導入ストーリー
避難標識の設置目的
九十九里町の域内に新しく指定された津波避難施設(ビル)を周知する
夜間帯の災害発生時においても、被災者を安全に津波避難施設へ誘導するための整備を行う
平時において、近隣住民の防災意識の向上を促す
デザインソーラーパネル本体 : SLB-S6036C(607H×352W×37D)×6台
取り付け方法 : 単独支柱建て込み
設置基準 : 標識設置基準・ケーソン基礎
日没後にLED照明が自動点灯するため、明け方までしっかりと防災案内の内容を視認できる
外部からの電力供給を不要としており、停電時でも標識が発光して避難行動をサポートする
市販バッテリー(充電式単三蓄電池)の採用により、容易かつ安価な維持メンテナンスが可能
千葉県九十九里町様の導入背景
千葉県の沿岸部に位置する九十九里町では、地震・津波といった大規模災害の発生を完全に防ぐことは不可能であるとし、災害時の被害を最小化しながら、被害の迅速な回復を図る「減災」の考え方を防災の基本理念として掲げています。
この理念に従い、被災しても人命が失われず、社会・経済への影響も最小限に抑えられるように、様々な対策を組み合わせた「災害への備え」が施されています。特に、大規模災害においてはハード面の対策だけでは被害を防ぎきれない場合もあることから、ソフト面の施策も同時に実施しています。
例えば、最大震度6強の直下型地震および高さ10Mの津波を想定した場合、堤防等の防護施設で被害を抑えることは困難を伴います。一方、住民一人ひとりが防災の知識を獲得できれば、住居の耐震化や感震ブレーカーなどの導入をはじめ、地域での「避難支援体制の構築」といった防災環境整備が可能となります。防災意識を高めることにより、被害を最小限に抑える取り組みです。
特に、津波に対しては相手が自然である以上、波の高さが整備されている防護施設を超えるなど、危機想定を凌駕する可能性があります。津波による人的被害を軽減するためには、住民一人ひとりの迅速かつ主体的な避難行動を促すための施策が重要です。
九十九里町では、大規模地震に伴う津波の発生に備えて、避難の遅れた地域住民等が緊急的に一時避難する「津波避難施設(ビル)」が確保されています。その結果、大津波警報・津波警報が発令され、避難勧告もしくは避難指示が出されたときに緊急的な避難行動ができるようになりました。
併せて、津波災害から町民や来訪客を守り、災害発生時における避難誘導を行うための表示案内が、町内の主要幹線道路232か所のNTT柱と68か所の公共施設等に設置されています。この表示案内は蓄光式であり、夜間の視認性を確保しつつ、その地点の海岸からの距離・海抜・避難方向などを掲載することで、避難行動に必要となる情報を表示しています。
このようにハード面とソフト面の両面から防災対策を進めている九十九里町ですが、いくつかの課題を抱えていました。
第1に、新しく指定された津波避難施設(ビル)に防災用の表示案内が設置されていなかったことです。町のホームページでは津波避難ビルが設けられたことが公表されていましたが、町民の中にはホームページを閲覧されない方も多数存在し、その存在の周知徹底が必要でした。
第2に、夜間における表示案内の視認性です。蓄光式の表示案内は、日中の太陽光を吸収して夜間に光エネルギーとして発光する仕組みをもちます。電気工事やメンテナンスなしで設置および運営できる発光型の案内として、全国で普及しています。しかし、発光後は時間の経過とともに輝度が低下し、数時間すると発光当初の数分の一程度の明るさしか保てません。
避難施設への案内に加え、深夜や明け方に襲われるかもしれない大規模災害に対して、夜間の避難誘導という機能を果たせなくなる恐れが指摘されていました。
デザインソーラーパネル避難標識による問題解決
デザインソーラーパネルは、太陽電池を内部に搭載した構造をもつ「内照式の避難標識」です。電気工事や配線設備を施すことなく表示内容のライトアップが可能であり、夜間および停電時の視認性確保に役立ちます。
こうした問題意識をもたれていた九十九里町の防災ご担当者様にデザインソーラーパネルの特徴についてご紹介を差し上げたところ、以下のポイントを評価いただき、設置に向けた企画が進められました。
外部電源不要で標識が点灯するため、災害による停電時にも避難情報を伝達できる
LED照明を用いて表示内容を照らすため、深夜帯に遠方からでも記載情報をしっかりと視認できる
自らが太陽光発電を行う構造を備えており、電気工事が困難な避難場所への設置も可能
市販の充電式単三蓄電池をバッテリーに採用しているため、維持コストを削減できる
デザインソーラーパネルがもつ上記の特徴をご理解いただいた結果、新たに指定された津波避難施設(ビル)の入り口に、計6台をご導入いただきました。
導入による効果
実際にデザインソーラーパネルを設置してみると、蓄光式と比較して相当に明るいという点を評価いただきました。九十九里町と同様に、既存の防災標識では夜間の視認性を確保できないという悩みを抱えている防災ご担当者様は全国にいらっしゃいます。
蓄光式の標識/看板は、使い勝手の良さの反面、時間の経過とともに輝度が減衰してしまう欠点があります。また、昨今普及しているソーラー街灯の場合、積雪やごみの堆積によって発電効率が低下してしまい十分な発電を行えなかったり、バッテリーの交換やメンテナンスに大きな費用を要す点が課題となっています。
デザインソーラーパネルは、既存の標識が抱える「夜間の視認性」と既存のソーラー製品が抱える「維持メンテナンスの高さ」という2つの課題をクリアし、避難者の自主的な避難活動を効率的にサポートする防災案内です。
避難標識の導入ストーリー



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