多言語サイン

多言語サイン お役立ち情報

多言語サインは「多言語対応の改善・強化のためのガイドライン」に基づく案内表示です。普及の主な目的として、観光立国の実現に向けたサイン類の整備が挙げられます。具体的には、外国人旅行者の方々が安心して観光を楽しめるように”誰もがわかりやすい案内情報”の内容を定めています。各種施設、観光地、道路・交通機関など、幅広い分野で共通する指針とされています。

このページでは、多言語サインの詳細について詳しくご紹介しています。

多言語サインの規定ルール

多言語サインの規定ルール

多言語対応を行う対象

通常の観光向けサインには、 主に「名称・案内・誘導・位置」および「禁止・注意」を示すものがあります。こうした内容では、訪日外国人旅行者にとって利用価値が低い場合を除き“英語併記”を行います。また、中国語や韓国語などの必要性が高い施設については、視認性に問題がない限り表記することが望ましいとされています。

非常時対応としての多言語化

日本語でのコミュニケーションは、外国人にとって大きな情報の障壁となります。日本語の理解が困難な外国人旅行者に対しては、最低限の情報として「災害・事故・火災などの非常時における対応」が必要不可欠です。しかし、現状において緊急時の言語対応が十分に実施されているとは言えません。

そこで、サインや案内板の多言語化が急務となってきます。人的なコミュニケーションを介さず、案内情報にて理解を進めることができるためです。

ピクトグラムの活用

ピクトグラムは、一目で情報の意味を理解できるよう構築された図記号です。「標準案内用図記号ガイドライン」にて、125種類が示されています。 そのうち116種類がJIS化され、”JIS Z 8210″として制定されています。

緊急・避難などに関する情報を図記号で理解できるため、多言語化のサポートにも役立ちます。非常時対応のサインについては、ピクトグラムの使用が望ましいとされています。

サインデザインと設置方法

多言語サインの新設や既存物の改修を行う際には「周辺の自然環境や空間との調和を図ること」「誰にでも分かりやすい内容であること」「デザインの統一感を持たせること」といった3要素が必要となります。また、設置場所は移動や景観の妨げにならない位置を検討することが求められます。

サイン導入の基本計画や道路構造令に従って設置プランを進めましょう。

 

多言語サインの適用範囲

多言語サインの適用範囲

部分適応と全体適応

サインを多言語化するにあたって、適用範囲をどう定めるのかといった問題があります。いくつか解釈が存在しますが、一般的には「部分適用」と「全体適用」の2種類があります。

部分適用では、見出し(タイトル)などの重要な個所のみを多言語化します。詳細個所は日本語のみの表記を行います。また、ピクトグラム(図記号)を中心にデザインを構成するケースも多く見られます。この場合、説明が無くとも意味が理解できる内容となっている点が条件です。

全体適用は全ての掲載内容を多言語化したサイン表記です。細かい説明文まで外国語に翻訳するため構成が複雑化しますが、与えられる情報量が大幅に増加します。観光資源の説明や交通マップなどで用いられます。

防災・緊急避難への活用

サインの中で特に重要性の高いものが、「災害・事件・事故などの緊急事態」が発生した際の避難方法を示す内容です。人命に関わる情報となるため優先度が高く設定されています。多言語でのサポートが必須とされているサインのひとつです。これには専用のガイドラインなども存在します。

 

当社の取り組み(サインの多言語化)

避難サイン

当社では、公共サインである防災・避難標識を中心に多言語化を進めています。避難標識は災害からの自主退避をサポートする役割をもちます。そのため、言語が分からない方にも正しく伝達することが求められます。

具体的には、防災・避難を示すピクトグラムの表示を行います。また、それに伴うサインの目的、避難先、避難拠点名称、対応災害名などを全て英字表記しています。

多言語化の実施においては、これまで500個所以上のサインデザインを担当した専門デザイナーが制作を行っています。サインの多言語化や制作に関してご相談がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

多言語サイン まとめ

お読みいただきありがとうございました。このページでは、多言語サインの詳細についてご紹介しました。昨今、観光事業の促進と共に”多言語サイン”が各所で目に付くようになりました。観光用のサインは、日本に訪れた外国人旅行客が便利に過ごせるよう、観光しやすいようにサポートする役割をもちます。また、外国人を呼び込む「観光」を国家戦略として位置付けているからこそ生じる「責任」もあります。ここでは、防災・避難に関するサインの役割をご紹介しました。今後、更にインバウンド事業を進めていく中で、情報の重要性やサインが果たす効果は大きくなると予測されています。

コメント