「ジャパン・レジリエンス・アワード2017(強靭化大賞)」優秀賞を受賞しました

ジャパン・レジリエンス・アワード2017

エコフューチャー株式会社が開発・製造・販売する「デザインソーラーパネル」が、応募総数218件の中から【ジャパン・レジリエンス・アワード2017(強靭化大賞) 優秀賞】を受賞しました。

ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)とは?

一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会は、次世代に向けたレジリエンス社会構築のため、全国から“強くてしなやかな国づくり、地域づくり、人づくり、産業づくりに資する活動、技術開発、製品開発等”を実施している企業・団体を評価・表彰する制度として、「ジャパン・レジリエンス・アワード(強靱化大賞)」を創設しました。

レジリエンスとは、外的な衝撃にもぽきっと折れることなく立ち直ることのできる「しなやかな強さ」のことです。国土強靭化などの言葉があるように芯となる部分の強度を高める技術や取り組みを指します。

本アワードは、「企業・産業部門」、「地方自治体部門」、「教育機関部門」、「NPO・市民活動部門」の4つの部門で構成されています。一次選考(書類審査)と最終審査(審査委員審査)を経て、グランプリ以下、各賞が決定されます。

製品開発の背景

製品開発の背景

防災表示板の変化

現在、防災における標識・サイン・看板といった「表示板」の役割や機能が見直されつつあります。災害に対する意識や取り組みが変化しているためです。新しい考え方に伴った整備が必要との見方が広がっています。

自助の拡大

災害に対する新しい意識として、第一に自助・共助による防災対策が挙げられます。阪神淡路大震災の際には95%もの人が自助および共助によって救出されています。しかし、その一方で救助隊などの公助によって救出された人は僅か2%です。この数値から、自治体の防災対策にも限界があり自分の身を守る取り組みが必要となることが分かります。その点で、災害が発生した際に自発的に避難できる設備や仕組みが求められています。

大災害のリスク

第二に、大災害の発生リスクが挙げられます。例えば、南海トラフ巨大地震は30年以内に70%の確率で発生するといわれ、全国の死者想定は最大32万人にのぼります。そうした中、避難意識の啓発や津波避難ビルの活用によって9割以上は救助が可能だとされています。

夜間における対策

ただし、地震発生時には約90%の地域に停電の危険が見込まれています。夜間においても人々が自発的かつ速やかに避難できるような「指示案内」が必要です。しかし、既存製品では「夜間の視認性」という問題を解決するには困難が伴っていました。例えば、太陽光を吸収して夜間に光エネルギーとして放出する「蓄光標識」は、時間の経過とともに標識の輝度が低下してしまいます。また、「太陽電池付きの照明器具」は、ソーラーパネルの黒くて機械的な外観が製品外部に露出し、緑豊かな公園や都市の景観を損なう恐れがあります。

発電機能と外観性の両立

そこで弊社では、太陽電池を表示板の内部に搭載することで、太陽電池の長所である自己発電能力と弱点であったデザイン性を両立させようと開発を始めました。その結果、まちの文化や景観を保護しつつも防災や観光に必要な情報を昼夜問わずに提供できる、太陽電池内蔵型コードレスLED表示板「デザインソーラーパネル」が完成しました。

デザインソーラーパネルの特徴

デザインソーラーパネルの特徴

太陽電池が製品外部に露出しない斬新なデザイン

  • 従来において別途設置されていた太陽電池を表示板の内部に収納しました
  • 受光面に印刷フィルムを重ね合わせています
  • 太陽電池の無機質な外観が景観を棄損するリスクを抑えています
  • 垂直設置により、ゴミやチリ、雪の堆積による発電効率の低下を防ぎます

高い発電能力

  • 従来品と比較して5倍程度のソーラーパネルを敷設できます
  • 発電能力を高めることができ、より明るくより安定的に発光します

災害による停電時にも発光

  • 独自に発電した電力で照明を発光するため、災害による停電時にも動作します

コードレス仕様で簡単に設置可能

  • 照明を点灯するための外部電源は一切不要です
  • 既存の建物や屋外施設、道路上といった、配線処理が困難な場所にも簡単にご設置いただけます

市販の充電式単三蓄電池をバッテリーに採用

  • 太陽電池製品の課題のひとつとして、高額なバッテリー交換費用が挙げられます
  • 当製品は、市販の充電式ニッケル水素単三蓄電池をバッテリーに採用しています
  • 通常の電池を交換する要領で容易かつ安価な維持を実現しています

ジャパン・レジリエンス・アワード 評価項目

ジャパン・レジリエンス・アワード 評価項目

レジリエンス性

  • 夜間の災害時にも防災情報を避難者へ効果的に伝達することで、災害に強い地域づくりを目指しています
  • 視認性を向上し、防災拠点や避難ルートを啓蒙して自助の精神を養います
  • 製品の開発を通じて防災機器産業の勃興と発展に寄与します

公共性

  • 環境面では、二酸化炭素を排出せず温暖化防止に貢献します
  • 経済面では、製品の開発および改良を通じて太陽電池の新用途を防災市場にて開拓し、新産業の創出を目指します
  • 社会面では、景観と調和した意匠性の高い外観を実現しています

技術性・先駆性・革新性

  • 太陽電池を表示板に内蔵した唯一の製品で複数の知的財産権を取得済みです
  • 受光面積を拡大し、より明るくより安定的な発光を可能にしています
  • オールインワン設計であり壁面など設置箇所を選びません

持続性・継続性

  • 南海トラフ地震や首都直下型地震、東京オリンピックを控え、災害予防関連予算は継続して増加傾向にあります
  • 現状、80%以上の市町村で夜間発光型の防災サインが未整備の状態です
  • 2016年度に内閣府から新しい防災サインのルールが通達され、旧デザインのサイン建替や発光型サインの設置が進められています

波及性

  • 東南アジアなど災害の多い外国・地域へも展開する予定です
  • 通信機能の併設により、災害時にも稼働するAPサービスを避難者に提供できます
  • センサー機器と組合わせることで徘徊老人や子どもの見守り環境にも寄与できます