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炭素税

炭素税

目次

 
炭素税とは

 

炭素に課される税金というと馴染みは薄いですが、温室効果ガスを抑制する取り組みとして注目されている手段のひとつに「炭素税」があります。炭素税は、二酸化炭素の排出量に応じて徴収する税金のことです。このページでは、炭素税の意味合いやメリット・デメリットについてご紹介しています。

炭素税の成り立ち

炭素税の成り立ち

 

炭素税

炭素税は、環境破壊や汚染行為を抑制するために設けられた税金である「環境税」のひとつです。化石燃料に対して炭素の含有量に応じた税金を掛けることにより、環境性の低いエネルギー源の使用を抑制しようという試みです。


電力の利用者が課税(コスト増)を避けたエネルギーの選択を行うため、結果的に温室効果ガスの排出抑制に繋がるという租税構造となっています。

 

税金として用いる理由

「税金」として導入されている炭素税にはペナルティ(罰則)の意味合いがあります。炭素税は、再生可能エネルギーといった低炭素化を進めるための電力のシェアを増加することを目的としています。税収の扱いは副次的なものとなっており、低炭素社会実現への負担公平化(価格調整)が図られています。

炭素税の導入

炭素税の導入

 

各国の取り組み

温室効果ガスの増加による地球温暖化や自然災害の多発など、環境問題は人々の生活に大きな影響を及ぼしています。そうした中、2015年のパリ協定にて脱炭素社会への枠組みが制定され、各国にカーボンオフの目標が課されました。世界中で炭素税の導入が検討されつつあり、各国の制度・税制に合わせた議論が進められています。

 

ヨーロッパ

ヨーロッパは環境意識が高く、先駆けて炭素税の取り組みが行われてきました。1990年に世界で初めて炭素税を導入したフィンランドをはじめ、デンマーク、フランスなど多くの国が展開を進めています。最も先進的な活動を行っている地域であり、脱炭素化の取り組みを行う際のお手本となっています。

 

アメリカ

二酸化炭素の排出量が中国に次いで多いアメリカでは、炭素税は導入されていません。特に、2017年に発足した共和党のトランプ政権下ではパリ協定から離脱するなど、気候変動対策については消極的な面がありました。2021年に政権交代があり、新しく発足した民主党のバイデン政権は環境対策に積極的な姿勢を見せており、炭素税の導入が図られる可能性もあります。

 

中国

二酸化炭素の排出量が世界で最も多い中国では、炭素税は導入されていません。一方で、2018年より環境に有害な物質に対し税金を課す環境保護税法、2021年より温室効果ガスの排出量取引の制度化が始まっています。気候変動対策に関して国主導での取り組みを加速している積極的な姿勢が見られます。

 

日本

日本では2004年に環境税の導入が検討されましたが、実際の法制化には至りませんでした。しかし、その後の2012年には「地球温暖化対策税」という税金が導入されました。地球温暖化対策税は、石油石炭税に上乗せされる形で化石燃料の利用量に応じて課税される税金です。直接的には化石燃料をエネルギーとして使用する企業が負担する形となっています。

炭素税導入への反対意見

炭素税導入への反対意見

 

産業界の反対

炭素税は短期的にみて事業のエネルギーコストを増大させるため、産業界からは以前より反発があります。温暖化対策は世界的な課題であるのに対し、特定の国が重い税金を課すことはその国の企業競争力を低下させるデメリットに繋がるためです。


また、どの国にとっても、国外に企業の生産拠点を流出してしまうリスクや経済活動自体が委縮してしまうリスクがあり、産業界の意見を無視して炭素税の導入を押し通すことは困難となっています。

 

市民の反対

炭素税導入の影響は、市民の経済活動においても負担増となってしまいます。燃料や電気の使用における税負担が大きくなる点に加えて、企業が提供する商品・サービスにコストを転嫁する可能性もあります。


実際に、2019年のフランスにおいて企業や家庭に課される燃料税の引き上げにより市民側から大きな反発がありました。環境問題に対し高い意識を持っていたとしても、自らの生活を圧迫する増税に対して危機感を感じるという意見の表れであるとされています。

炭素税のこれから

炭素税のこれから

パリ協定での長期目標は「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」とされています。日本は温室効果ガスの排出量を2050年までに全体としてゼロにするという目標を立てています。この目標を達成するため、温室効果ガスを抑制する環境対策の実施が重視されています。


環境税の導入には推進・反対の立場からそれぞれの異なる意見があり、慎重に考慮を進める必要があります。仮に増税となり負担が増す結果となる場合は、トップダウンの制度設計だけでなく、それぞれ合意を取り付けたりインセンティブを与えるなどのコミュニケーションが重要となります。


炭素税の導入が世界的に広がっていくかどうかは不明瞭ですが、温室効果ガスの排出抑制のため、罰則を課す制度を設けて価格面での負担をコントロールする手法は拡大していくのではないかとみられています。

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