自然災害の種類

豪雨 お役立ち情報

一般的に、自然災害とは「自然活動によりもたらされる人的・物的被害を伴う現象」のことを指します。災害には数多くの種類があり、その原因や注意点も多種多様となっています。このページでは、主な災害の特徴と原因および危険性についてご紹介しています。

津波災害につきましては、専用ページを別途設けています。詳細内容につきましては、下記のリンクよりご参照ください。

集中豪雨

豪雨

集中豪雨とは、限られた地域に対して短時間に多量の雨が降ることです。

大気が不安定であるなどの要因で「積乱雲」が発達すると雨量が増して数十分ほどで数十mmに達します。このような雨を気象庁の呼び方では「局地的大雨」といいます。さらに、1時間で数十mmの局地的大雨が数時間あるいはそれ以上継続し総雨量が数百mmに達すると気象庁が呼ぶような「集中豪雨」となります。

集中豪雨をはじめとした大雨では、河川氾濫による洪水、堤防に守られた陸地内での増水による浸水、山の斜面が層ごと一気に崩れ落ちる山崩れ、山の斜面が層ごとゆっくり崩れ落ちる地すべりなどの災害を巻き起こす危険性があります。

 

台風

台風とは、「東経180度より西の太平洋および南シナ海に存在する熱帯低気圧のうち最大風速が約17m/s以上になったもの」をいいます。

多くの台風は夏から秋にかけて発生します。貿易風の影響で西寄りに北上しつつ太平洋高気圧の縁に沿って移動します。台風の発生によって大雨や強風の他、高潮、高波、落雷などが引き起こされる恐れがあります。また、雨風の影響を受けて看板・標識の倒壊や建物の損壊、洪水、浸水などの被害が発生することもあります。他にも、家屋などの建物や農作物に被害が及びます。

台風は経済的な損失も発生させる災害です。しかし、事前に予報などでその兆候を知ることができます。事前の対策を万全にして、被害をなるべく最小限に抑える必要があります。

 

洪水

大雨などが原因で河川から増水・氾濫した水によって、陸地が水没したり水浸しになる災害を洪水といいます。

洪水の主な発生原因として「地中から地表にあふれ出る水量が多くなる」「その水量が河川内に収まらなくなる」の2種類が挙げられます。河川洪水が発生すると交通機能が麻痺し、住民の避難に大きな影響を及ぼします。また、近隣住宅に浸水すると下水道水と混ざり合い汚染された水との接触、感電、一酸化炭素中毒など多岐にわたる衛生的問題が発生する恐れがあります。

場所によっては立ち往生や流されてしまう危険性があります。事前にハザードマップなどを確認して危険のある場所へは近寄らないようにします。また、できるだけ外出を控えて安全を確保することが求められます。

 

高潮

高潮は、台風などが海岸部を通過する際に生じる「海面の高まり」をいいます。主な原因は、気圧の低下による海面の上昇と向岸風による海水の吹き寄せです。

高潮が発生すると海面が高くなり陸地に海水が入り込みます。その結果として、沿岸部の住宅や耕地が浸水したり人が波にさらわれるといった危険があります。

高潮で潮位が高くなっていると、普段は波が来ない場所にまで水が押し寄せます。沿岸部の家屋や農作物に被害を与える危険性があります。また、台風や大雨の発生と重なり更に大きな災害となる恐れもあります。

高潮の被害を抑えるためには満潮時刻の把握が重要となります。他にも、気象予報などで台風や低気圧の情報を事前に収集し早めの警戒や対策を施すことが求められます。

 

土石流

土石流とは、土砂が雨水や地下水と混合して河川・渓流などを流下する現象をいいます。

発生要因としては、渓流内に堆積している不安定な土砂が集中豪雨等による異常な出水のはたらきで流動化することが挙げられます。大雨が降った際、地盤が緩んでいる地帯では特に注意が必要です。土石流は下流に向けて範囲を拡大する傾向があります。山地の周辺に住居を構えている場合は早めに情報を取得し、安全な施設へ避難を行いましょう。

土砂災害には山鳴りや水分の排出などいくつかの事前現象が見られます。しかし、専門家でないと分からないことも多いため自分で判断せず早急に身の安全を確保することが大切です。

 

竜巻

竜巻は積乱雲の下で地上から雲へと細長く延びる「高速な渦巻き状の上昇気流」です。トルネードとも呼ばれます。突風の一種であり、規模が小さく寿命が短い割に猛烈な風を伴うのが特徴です。

発達した積乱雲が近づいているときの兆しとして「真っ黒い雲の出現」「雷鳴と来光の発生」「大粒の雨やひょう」などが挙げられます。これらを確認した際は周囲の状況に十分注意し、異変が見られた際は安全な場所へ避難することが大切です。

竜巻の発生地域は8割ほどがアメリカで起きていると言われており、日本での竜巻の年間発生数は20件程度となっています。しかし、ここ数年をみても日本での竜巻発生件数は上昇しています。特に積乱雲が発達しやすい台風のシーズンには注意が必要となってきています。

 

降積雪/豪雪

降積雪とは、降雪により雪または霰が地面の半分以上を覆うような状態をいいます。このうち、降雪量や積雪量の程度が著しいものを「豪雪」と呼びます。

日本では、東北地方や日本海側の地域が豪雪に見舞われます。よくある被害としては、家の屋根に多量の雪が積もることによる家屋の損壊があります。また、雪下ろし中の転落事故が毎年発生しています。積雪が数mを超えるとライフラインが寸断され山間部などの集落が孤立したり、春になって雪解けが急に進むと雪崩・洪水などを引き起こす危険があります。

交通事故や除雪事故に関しては事前の対策が重要となります。タイヤのチェーン装備や外出できない場合の備えを予め準備しておきます。除雪作業は1人で行わず、危険を感じた際は自治体へ連絡して助けてもらうようにしましょう。

 

落雷

落雷とは、帯電した積乱雲と地上の間に発生する放電のことをいいます。

災害である雷の代表的な形態です。落雷時の電圧は200万~10億ボルト、電流は1千~20万アンペアにも達します。大電圧と大電流が人を死傷させたり建物などに被害を発生させる要因となります。日本での落雷による年平均被害者数は20人程度です。物的被害は年間被害総額は1000~2000億円と推定されています。

落雷の対策は「ビルや高い物・木からはできるだけ離れる」が原則となります。雷の電気は外壁を伝って流れるため間接的な落雷の危険があります。周囲に高いものがない場所も危険性が高いため屋内に避難するようにしましょう。

 

地震

地震とは、地下岩盤(プレート)にかかる様々な歪みが急激な変形によって解消される際に起こる断層の動きをいいます。大きな地震はしばしば建造物を破壊して家財を散乱させます。また、火災や土砂災害、などを引き起こし人的被害をもたらします。

地震予知の研究も行われていますが、現在のところ科学的な予知は確立されていません。建造物や地盤の補強および生活物資の備蓄・避難計画を立てるなど、防災減災の観点から備えを整備することが一般的な対策となっています。

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