防災サインの設置ルール

お役立ち情報
避難標識

自然災害は事前の対策をしっかりと実施することで被害を軽減できます。例えば、津波が発生した際、迅速に「津波避難ビル」が活用できれば90%もの人的被害を抑えることが可能だとされています。迅速で的確な避難を行うためには、日ごろからの学習や啓発、行動喚起を行うための【防災サイン】が役立ちます。


防災・避難に関するサインを設置する場合、”防災基本計画”や”道路構造令”の規定に従う必要があります。このページでは、基本となる設置基準、手順、メンテナンスなどの取り組み指標について注意点や内容を詳しくご紹介しています。

防災サインの設置にあたって

防災サイン

防災サインの設置にあたっては、防災基本計画などをはじめとした「表示物を効率良く機能するルール」が定められています。また、道路に設置する場合、サインは「付随物」の扱いとなります。そのため、道路構造令などの規定にも従う必要があります。

設置の準備

防災サインは、その目的により示す情報や案内の内容が異なります。まずは何のために防災情報を掲げるのかを明確にする必要があります。事前に情報を集約し整備を行っておくことで、適切な防災サインの活用に繋げられます。

津波浸水範囲を確定する

過去の実績や津波被害想定を行うことでハザードマップを整備します。津波浸水の恐れがあり、避難が必要とされる範囲を明らかにします。

避難場所を定める

津波浸水範囲を明確に判明します。安全が確保できる場所を津波避難場所として定めます。津波浸水の危険地域内にある場合でも、津波浸水の危険が無い十分な広さの空間を有する堅牢な建物は津波避難ビルとして定めることができます。

人が集まる場所には「津波学習表示」を設置する

地図上に避難先、避難経路、津波浸水域といった避難行動に必要な情報を表記します。津波の特性や予想される被害、過去の被害などについても言及し、学習効果を高めます。

海岸付近など津波浸水が予想される場所には「避難喚起表示」を設置する

災害における注意を促す避難喚起表示を設置します。対象地域が津波浸水地域である意味を示します。地震発生時には速やかに避難所へ退避できるよう誘導します。

避難経路上の主要な分岐点には避難場所への「誘導サイン」を取付ける

避難路の分岐点には地図や矢印で避難所の方向を示す誘導サインを設置します。誘導方向が分かり難くなる場合は補助誘導表示も併せて備え付けます。

指定避難所や津波避難ビルには「避難拠点案内板」を設置する

指定した津波避難場所や津波避難ビルには避難拠点であることを示す表示板を設置します。普段から避難拠点の案内を目にすることで災害発生時に速やかにその場所へ退避できるように啓蒙を行います。

 

防災サインの設置基準とメンテナンス

設置基準

防災サインの設置基準とメンテナンス

防災サインは地域における「防災基本計画」に基づいて設置を行います。設置に際しては次の点に注意が必要となります。

  • 防災基本計画のもと現地調査を十分に行う
  • 防災サインの視認性が妨げられない場所を選定
  • 夜間の視認性を高めるため、街路灯や照明を利用する
  • 利用者の歩行動線を考慮し、表示面を見やすく安全な位置になるよう設置する
  • 誘導案内の場合、導線となるよう連続的な設置を行う
  • 建築限界(道路構造令第 12 条)を侵さない

設置後は定期的な清掃や部品の交換・点検を行う「メンテナンス」が必要です。汚れや傷みが酷くなるとサインの機能性が劣化してしまいます。

メンテナンス

1年に1度などの清掃回数を設定し、表示面を綺麗な状態に保つことが求められます。点検により視認状態が悪化していると判断された場合には本体の修繕や交換を行います。また、防災情報がアップデートされた場合の「情報の更新」も忘れてはなりません。例えば、避難所や公共性の高い場所が新しく建設された際は表示内容を更新します。最新の情報を発信する環境にしておきます。

 

防災サインの視認性

避難標識

防災基本計画の基本項目のひとつに「夜間の視認性を高める」というものがあります。

自然災害はどの時間帯で発生するかを読むことができません。当然、深夜帯で発生する可能性もあります。視界が悪くなる夜間におてもスムーズな避難誘導を実現できるように検討するべき項目です。

当社では、夜間の視認性を高めるべく「独自に発光する防災サイン」の開発を進めています。ソーラーパネルを内蔵した構造で、太陽光発電システムを備えています。停電した場合でも発光することが可能であり、夜間のスムーズな避難行動をサポートします。

ソーラーパネル内蔵のLED避難標識 | エコフューチャー株式会社
ソーラーパネルを内蔵した「コードレスで光る避難標識」です。独自の発電システムにより夜間に避難標識をライトアップ。停電が起きても表示内容の視認性を維持することができ、災害時の安全な避難行動をサポートします。また、煩わしい配線工事をカットしたう...

実際の設置情報や機能の詳細も公開していますので、防災サインをお探しの際は是非ご覧ください。

 

防災サインの設置ルール まとめ

お読みいただきありがとうございました。このページでは、防災サインの設置ルールについてご紹介しました。防災サインの設置にあたっては、防災基本計画をベースにしていくことが求められます。一連の流れを把握しつつ作業やメンテナンスなどの細部を検討していければ、より効果的でスムーズな設置が行えます。

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